Everlasting Love
第55章 本性
〜??side〜
ブーン……
「……。」
「……。」
車の中は、恐ろしいほど冷たい空気に包まれていた。
「……。」
「……。」
お互い言葉を発することなく、目的地へと向かう。
「……。」
「……。」
ブーン………
「……着いたよ…」
運転手がようやく後部座席に声をかけた。
「…うん……」
ガチャッ
重苦しい空気の中、車から降りる若者達。
「……。」
「……。」
ピンポーン…
エントランスに響くインターフォン。
ウィーン…
「……どうした?」
「…ううん…何でもない……」
若者達は開かれたトビラの中に入る。
エレベーターに乗ると、1人の若者がぶるぶると震え出した。
「…っ……」
ギュッ
「…大丈夫だから……」
「…っ…ごめん……」
チーン……
「…大丈夫…大丈夫……」
「……。」
エレベーターを降り、廊下を歩く。
「……ねぇ……」
「なに?」
「ねぇ…何で俺達…あいつに呼び出されたの…?」
「……。」
「何で…こんな真夜中に…呼び出されたの……?」
「さぁね、晩餐会にでも招待されたんじゃないの?」
「晩餐会…ってことは…ついに…」
「あぁ…あいつの思い通りになったってことだな。」
「そっそっか…涼野くん……」
「仕方ねぇよ、生贄を渡さないと俺達が喰われるんだから。」
「そっそうだね…自分を守る為だったら…仕方ないよね…?」
「…あぁ……」
ピンポーン…
「これが…最後の晩餐になることを祈ろう…」
「うん…」
ガチャッ
「こんばんわ、二宮さんと相葉さん。」
二宮「……。」
相葉「……。」
2人の若者は、悪魔の巣に入っていった。