
Everlasting Love
第15章 急接近
聖輝「どっ…どうして…?」
村上「さぁ、何でやろな。何回も帰ろ思てんけど、何かお前のこと待っときたくなったんや。」
聖輝「村上さん…」
村上「…とりあえず車に乗れ。」
聖輝「…はい…」
車って……あっ…
この車…クラクションの…
村上「…ほら。」
聖輝「あっ…はい…」
僕は黒い車に乗った。
聖輝「……。」
村上「……。」
聖輝「……。」
村上「…何かしゃべれよ。」
聖輝「えっ?あっ…その…クックラクション…鳴らしてました…?」
村上「クラクション?あぁ、うん。」
聖輝「どっどうして鳴らしていたんですか…?」
村上「それは…その…鳴らしたら気づくかなって思って…」
聖輝「えっ?」
村上「いや、人って大きい音した方に寄ってくるやろ?だから…」
聖輝「もしかして…僕を呼ぶために…?」
村上「そっ…そうや…」
聖輝「……ふふ。」
村上「何笑っとんねん?」
聖輝「いや、可愛いことするんだなぁって思って。」
村上「かわっ…!!お前…今日何しに来たか分かっとんか?!」
聖輝「あっ!そっそうだった…あっあの…こっこの間は…すっすみませんでした…」
村上「……。」
聖輝「ぼっ…僕…村上さんに酷いこと言って…メンバーのみなさんにも迷惑かけて……すみませんでした…」
村上「……。」
聖輝「……。」
やっぱり怒ってる…
村上「…この服…覚えてるか?」
聖輝「えっ…?」
村上「…これつけたら…思い出すか?」
そういうと、村上くんはポケットからサングラスを取り出した。
聖輝「あっ…!!」
この格好…あの時の関西弁の人と全く同じだ…
村上「…悪かった。」
聖輝「えっ…?」
村上「俺な、あの時のこと覚えてるようで覚えてないねん。」
聖輝「そっそれって…どういうことですか?」
村上「あの時、確かに俺は男に注意した。その前に誰かとぶつかったことも覚えてる。でもな、ぶつかった奴の顔までは覚えてないねん。」
聖輝「そっ…そうですか…」
村上「サングラスかけてるとな…人の顔のパーツがはっきりと見えへんねん。」
聖輝「えっ?」
