
Everlasting Love
第15章 急接近
聖輝「ん〜おいひぃ〜♡」
村上「お前どんだけ食うねん?!」
聖輝「だって美味しいんだもん♡」
村上「ハァ…車内がチョコの匂いに包まれて気持ち悪いわ…」
聖輝「ふぇ?どうしてですか?」
村上「いや、甘いもん苦手やから…」
聖輝「えぇっ?!甘い物嫌いなんですか?!」
村上「まっまぁ…」
聖輝「ありえない…甘い物嫌いなんて…人間じゃないですよ!!」
村上「はぁ?!」
聖輝「あぁ…世の中に甘い物が嫌いな人がいるなんて…僕ショック…!!」
村上「なっ何言ってんねん…?」
聖輝「分かりました!村上さんが甘い物食べられるように僕協力します!」
村上「はっ?いやいや、そんなんええわ。」
聖輝「遠慮しないでください!さぁ、このチョコをどうぞ!」
村上「いらんって!やめろっ!」
聖輝「食べたら好きになりますから!」
村上「いやいや、本間にいらんから!」
聖輝「むぅ…!」
カチッ
僕はシートベルトを外して、抵抗する村上くんにチョコを押し付けた。
村上「おまっ…ええ加減にしろや!!」
聖輝「食べてください!!」
村上「いらんって!!」
聖輝「食べたら…美味しいから……うわっ?!」
ガンッ!!
争った勢いでボタンを押してしまい、村上くんのイスがリクライニングしてしまった。
聖輝「あっ…」
村上「……。」
完全に倒されたイス。
寝転がっている村上くんの上に僕が倒れる形になった。
聖輝「……。」
うわ…村上くんの顔が近い…
村上「……。」
聖輝「…ごっごめんなさい!」
村上「あっあぁ…」
どうしよう…ものすごくドキドキしてる…!!
村上「なっ何やろな、急に倒れやがって…びっくりするわ!」
聖輝「そっそう…ですね…」
村上「かっ帰ろか。家まで送るわ。」
聖輝「はっはい…」
気まずい雰囲気の中、車は走り出した。
聖輝「すっすみません…家まで送ってもらって…」
村上「いや、構わへんよ。」
聖輝「…村上さん…」
村上「んっ?」
聖輝「あの…こっこれからも…よろしくお願いします。」
村上「あっあぁ…よろしく。」
聖輝「じゃあ…おやすみなさい。」
村上「おぅ、おやすみ。」
僕は村上くんの車を降りて家に帰った。
