テキストサイズ

Everlasting Love

第20章 はじめて



聖輝「……。」


波野「…涼野くん?」


聖輝「…あっはい…」


波野「どうしたの?友人の恋愛相談で悩んでるの?」


聖輝「はっはい…まぁ…」


波野「…涼野くん。この間も言ったけど、どんな時でもカメラの前では笑顔を作る。」


聖輝「はっはい…」


波野「今日バラエティ番組の収録だけど…今の顔で映らないようにね?」


聖輝「はい…」


波野「…そろそろ時間だ。気持ち切り替えて。」


聖輝「…はい。」


僕は浮かない顔を無理やり笑顔に変えて、収録へと臨んだ。


「本日の撮影は以上です!お疲れ様でした!」


聖輝「……。」

終わった…思ってたより長かったなぁ…

「お疲れ、涼野くん。」


聖輝「あっプロデューサーさん!お疲れ様です!」


「涼野くん。今日体調悪い?」


聖輝「えっ…?」


「いや、カメラの前では笑顔作ってたけど…合間の休憩の時浮かない顔してたから…」


聖輝「あっ…ごめんなさい…」


「いいよいいよ!映ってる時はいつもの涼野くんだったから。」


聖輝「そっそうですか…」


「仕事と大学、大変だと思うけど…頑張ってね。」


聖輝「はっはい!ありがとうございます!」


「じゃあね。」


「はい!お疲れ様でした!」


波野「…涼野くん。」


聖輝「波野さん…」


波野「……。」


聖輝「……。」

波野さん…怒ってる…

波野「…ちょっと。」


聖輝「はっはい…」


僕は波野さんと楽屋に戻った。


波野「…今日の収録…最悪だったよ。」


聖輝「ごっごめんなさい…」


波野「プロデューサーは優しかったけど…俺はあんな姿の涼野聖輝なんて見たくない。」


聖輝「……。」


波野「…何があったの?」


聖輝「えっ…」


波野「友人の恋愛相談なんて嘘でしょ?本当はもっと深刻な悩みがあるんでしょ?」


聖輝「そっそれは…」


波野「俺は涼野くんのマネージャーだよ?!もっと俺のこと頼ってよ!!」


聖輝「なっ波野さん…」


波野「俺は…涼野くんのためだったら…何でもする覚悟はある…だから…話してくれないかな…?」


聖輝「……分かりました…でも…場所…変えてもいいですか…?」


波野「うん…分かった。」


僕は仕事が終わってから、波野さんを僕の家に招いた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ