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聖輝「どっ…どうしてここに…？」


二宮「俺がここにいちゃいけない理由でもある？」


聖輝「いっいえ…あっありがとうございます…」


二宮「…何か悩んでる顔してるね。」


聖輝「あっいや…その…」


二宮「俺は人の悩みを聞くほどお人好しじゃないから。」


聖輝「……。」


二宮「まっ、暇だし、ここに居座っていよ〜かなぁ〜。」


聖輝「えっ？」


二宮「はぁ…疲れたぁ〜」


聖輝「……。」

もしかして…話聞いてくれるのかな…

僕はニノの隣に座って口を開いた。


聖輝「…僕…波野さんに嘘をつきました…」


二宮「あぁ…肩痛い…」


聖輝「明日…竹中さんと会えないかって言われて…とっさに大学があるって…嘘つきました…」


二宮「ん〜…何でこう肩がこるんだろ…」


聖輝「竹中さんが嫌いとかじゃなくて…明日…波野さんに言えない用事があって…その…嘘を…」


二宮「あぁ…腰も痛い…」


聖輝「嘘をつくのって…すごい罪悪感がありますね…」


二宮「いいんじゃない？人間誰だって嘘つくし。」


聖輝「えっ？」


二宮「世の中正直者なんて一人もいないし、特に芸能界は嘘つかないとやっていけないし。」


聖輝「そっそうなんですか…？」


二宮「好きでもないプロデューサーにペコペコしたり、可愛くもない女優に可愛いって言ったり…みんな嘘ついてるからね。」


聖輝「にっ…二宮さんも…？」


二宮「嘘つかなきゃここまで売れてねぇよ。」


聖輝「そっそうですか…」


二宮「嘘1つついたくらいで悩むんだったら芸能界辞めたら？」


聖輝「えっ…？！」


二宮「って、俺は思うけど。何か清純派とか見るとイライラするから。」


聖輝「……。」


二宮「まっ、売れたかったら1つ2つ平気に嘘つけるようになったら？」


聖輝「二宮さん…」


二宮「ん〜…楽屋戻ろっと。」


聖輝「あっ…」

もしかして…ニノなりに僕を励ましてくれたのかな…

聖輝「ありがとうございました！」


二宮「はぁ…肩痛い…」


僕はニノの姿が見えなくなるまで頭を上げなかった。