
Everlasting Love
第29章 仲直り
聖輝「ん〜…今日からまた1週間が始まったね…」
光樹「本間やなぁ…ってか今日振替休日やけどな。」
聖輝「大学って祝日の時も学校あるんだね…」
光樹「まぁその分夏休みとかめっちゃ長いけどな!」
聖輝「そっか!15回授業して試験終わったら休みだもんね!」
光樹「そうそう、祝日に学校行って長期休暇を満喫できるのが大学生の特権やな!」
聖輝「大学生の特権かぁ…夏休み旅行とか行きたいね!」
光樹「せやなぁ…聖輝の仕事が落ち着いてる時に行こな。」
聖輝「うん!」
光樹「あれ?そのミサンガどないしたん?」
聖輝「あぁ、これ?ふふ、気づいちゃった?」
光樹「まっまぁ…利き手に付けてるし…」
聖輝「えへへ。これね、家の近所に新しくできた雑貨屋さんの店員さんから貰ったの。」
光樹「えっ?雑貨屋さん?」
聖輝「うん!アンジュ ド ボヌールっていうお店!」
光樹「アンジュ ド ボヌール…フランス語?」
聖輝「そうそう!日本語で幸せの天使って意味なんだって!」
光樹「へぇ…でもさ、知らん人から物貰うのって怖ない?」
聖輝「えっ?どうして?」
光樹「だって…その店員さ、ミサンガ渡して、仲良くなって後々お前と付き合おうって魂胆ちゃうん?」
聖輝「えぇ?!ありえないよ!!だってその店員さんお婆さんなんだもん…」
光樹「えっ?お婆さん?」
聖輝「うん。それに…僕のこと知らない感じだったから…それは無いと思うよ。」
光樹「あっお婆さんか!そりゃ食われることないわな!ごめんごめん、勝手に若い女の店員思い浮かべとったわ。」
聖輝「もぉ…光樹くんったら…」
光樹「あはは、ごめんごめん。その雑貨屋ってお婆さんが一人でやってんの?」
聖輝「うん。キヨさんって言うんだけどね、昨日から始めたって言ってた。」
光樹「キヨさん?お婆さんと仲良くなったんや。」
聖輝「うん!あっそうだ!ねぇねぇ、大学終わったらお店行こうよ!」
光樹「えっ?アンジュ ド ボヌールに?」
聖輝「うん!」
光樹「まっまぁ…お前が行きたいって言うんやったら…ついていってもええけど…」
聖輝「本当?!じゃあ行こ!」
光樹くんにアンジュ ド ボヌールを紹介できると思うと、僕は気持ちが高ぶって仕方がなかった。
