箱……録
第1章 出会う二人
「―――…さっきの空気…解ります…
片親ってだけで、ど〜してあんな雰囲気になるんですかね?
“あっごめん…なんか重い事聞いちゃって!”みたいな?」
後藤は、笑いながら皿に取り残されていた唐揚げを口に運んだ…
「まっ――――…なれちゃいましたけど」
後藤は、口の中は…すでに冷たくなった唐揚げに占領されていたが、甘いカクテルで胃袋に押し流す…
「―――…何か、暖かいの注文する?」
冷たい唐揚げが少し不憫に感じてしまう…
「今は、いいです…
あっ、帰りにラーメンでも食べて帰りますか?」
「あ〜、いいね!食べに行こう」
急激に親しみを感じた私は、この後の予定を即決していた…