箱……録
第4章 宝箱のある場所
私達は……
青島のお婆ちゃんの家の裏にある…
山に向かった―――――…
「懐かしいね、モッちゃん!
お婆ちゃんって、少しボケてたけど昔のことは良く覚えてたんだよね〜」
後藤は、すでに誰も足を踏み入れていないであろう山道をサクサク歩いていく…
「――…そう…だったかな?」
「そうだよ〜!昔の事って言っても戦時中の話ばっかり…
よっぽと…戦争って記憶に残るものなんだね――――…
ほら、お婆ちゃん言ってたじゃない?
空襲警報が鳴ると――――…裏山に作ってある防空壕に逃げたって――――…」
「――――あ…あぁ!そんな事…言ってたかも」
私は、前を歩く後藤に着いていきながら…青島のお婆ちゃんの耳タコの昔話を思い出す…
確かに言っていた…
だが…防空壕…って言ってたかな?
「…もぅ覚えてないなぁ…
お婆ちゃんの話し…聞き流してたから…」
私は、それより宝箱を何処に置いたかが気になり…あたりを見渡す…