箱……録
第4章 宝箱のある場所
「鍵―――――…ここの?」
「そう、モッちゃんは…手に入れた大事なものをここに終うって言って…
本とか…服…靴…当時の私達が宝物だと言うのを全部ここにしまったんだよ…」
私は、薄暗い洞窟の中で……
記憶をたどる――――――…
確かに…鍵はここのらしい…
私は、スマホで手元を明るくし…
南京錠に鍵を入れる……
「―――――…宝物…かぁ…
私――――…
何を入れたんだろう………」
ガチャン――――――――…
鍵は…鈍く回り…
開いた音を洞窟に響かせた…
「モッちゃん…忘れたの?
――――…私のお母さんを…
宝箱に入れたことも――…」
――――――え…?
その瞬間…
私は、背中を押され…防空壕に放り込まれた!!
「いっ…たい……サッちゃん?!」
―――――――…ガチャン
振り向くと……
無情にも扉は閉められ…
再び施錠完了の音が岩壁に反響する―――――…