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Sinful thread

第1章 居候

 

「……希美」



囁くように、葵が耳元で呟く。

今すぐ、目を覚まして抱きしめたい。
そんな情動に駆られる。

でも、そんなことをしたらこの時間が終わってしまうこともわかっている。


葵の手が後ろに回った。


「……ぁッ」


思わず声が漏れた。
それと同時に心臓もドキンと音を立てる。

背中が弱いことを自覚はしていた。
触れるのが葵なら尚更だった。


でも、お願い、気づかないで……

そう願うあたしをよそに、葵の手の動きは止まることはなかった。


背中を撫でていた手が、今度は下着の上から胸に触れる。

その中心を指先で摩られる。


「……んッ」


下着の上なのに
なんで、こんなにも気持ちがいいの……。


もっと下の、あたしのカラダの中心が、激しく疼き始める。


 

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