「変態、消え失せろ。」
第3章 「変態って女子の敵だ。」
「……俺こそごめん。冷静じゃ、なかった。」
その申し訳なさを滲ませた答えに、ほっと安堵する。
ああ。ほんとヤンデレヤメテ。
心の中で『絢君を怒らせてはいけない』という誓いを立て、ドアノブを離す。
はっ。いつの間にやら、握っていた左手に大量の冷や汗をかいていたらしい。
「……ねぇ、ちょっと。
オレはどうして仲間にいれてくれないの~?」
―――お前が絢君の怒りの逆鱗に触れたからだよ!!
ついて聞こえた間伸びした声色に、空気が緩む。
それは嬉しいが……、ねえ?
「……いいよ、もう。」
お?
「―――ヤられてないんだよね?未琴。
そうだ、俺の未琴は汚されてないよね。変態君」
「はいヤられてません絶対ありません!!」
「ん~。残念ながら、ね。」
残念とかいうな!!
それを聞いた絢君は、やっと納得してくれたようだ。はー良かった。
「あ、でもほんと変態は何で来たの?」
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