刑事とBG
第1章 刑事とBG~前編~
祐司はクスッと笑った。
「かわいい人ですね」
『え///』
「今度は間違えないでくださいね」
祐司は優しく微笑した。
『…はい///』
斉藤は鋭い目つきで祐司を睨んだ。
ゆうひが間違えたとはいえ、触れたことには変わらない。
その後のセリフも気にくわない。
「…そんなに睨まないでくださいよ」
「るっせぇ!!」
祐司も負けじと睨み返す。
二人の間に火花が散った。
「まあまあ、2人とも落ち着いて」
笑顔で圭吾が間に入る。
「斉藤さん、これで容疑者はかなり絞れましたね」
「…みてぇだな」
「親族の中に、団蔵様を殺した犯人がいる」
「そうと決まりゃあ…」
斉藤は圭吾たちに指示を出した。
「招待客は帰してもらっていいっすか?今からは、親族を取り調べするんで」
「そうですね…、わかりました」
圭吾たちは招待客を帰した。
皆ぞろぞろと、重い足取りで屋敷を出ていく。
全員が出て行ったのを確認すると、早速取り調べが行われた。