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「分かったよ、行ってきます！」
絢は真希の方など見向きもせず生返事をした。
「必ずよ！」
ーーー本当に分かってるのかしら。
真希は掃除機を片手に持ったまま少しの間立ち尽くし考えたが、鼻歌を初めから歌い直し、掃除を再開したのだった。
「おはよう、瑞穂♪」
「おはよう。」
親友の瑞穂は頭も良く、どんなジャンルのスポーツだってお手の物だ。髪もサラサラストレートで、いつも可愛いシュシュやリボンでお洒落をしている。
絢は大胆に大欠伸をし、そんな絢を見て瑞穂はクスクス笑った。
「はは、昨日遅くまで漫画読んでて寝不足だよ。」
「読み始めるとオチが気になって止まらなくなるよね。」
「どおせ、気になるやつがいるけど意地悪なやつで、でもいざとなったら助けてくれるとかいう恋愛ものでも観てたんだろ。」
「そうそう‥って、祐介。あんたには分からないわよね！」
祐介はスポーツが得意でバスケ部に所属している。学力は平均を越したり越さなかったりといった感じだ。
「ま、俺はそおいうタイプだけどな。それより一時間目の数学、小テストだな。」
「朝から野良犬に頭でもやられた？それかあたしの小テストでも助けてくるのかな？」
絢は面白可笑しく言ってみた。
そんな二人のやり取りを見て、瑞穂はまたクスクスと笑った。3人とも性格は違うけどあたしの大切な親友だ。