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旅は続くよ

第27章 雅紀のケジメ

Oside



翔ちゃんがアイス買って帰ってくるのを待ってると

A「ただーいま~!」

N「あははっ、アンタは子供か」

玄関から賑やかな声が聞こえてきた


O「よ、おかえり」

A「さと兄…、ただいま」

良かった…

雅紀、ちゃんと帰ってきて…

その雅紀の隣でニノがニヤついてる


N「あら、怒ってない」

O「怒んねーよ。ちゃんと帰ってきたんだから」

A「や、でも…。俺家出してたんだし…」

O「いいよ。…分かってっから」

潤が突然あんな告白したんだ

家出なんてビックリしたけど、理解できないわけじゃない

正直、これだけ時間掛けて帰ってきたって事は

何かしらの結論出したんだろうな、って気になるけど…

こればっかりはなぁ

俺が無理に聞いていい事じゃねーしなぁ…


N「翔ちゃんは?」

O「ん?ああ、一旦帰ってきて今アイス買いに行ってる」

N「アイス?冷蔵庫に1個あったでしょ」

O「キムチ味なんて誰が食うかよ」

N「意外と美味いかもよ?」

O「お前かっ、あんなの買ってきたの」

N「わざわざ買うかよ、俺が。
コンビニで当たったから、さと兄に食べさせようと思ってたのに」

O「罰ゲームじゃねーか」

A「…ねえ、さと兄。
話あるんだけど、ちょっといいかな」

雅紀が真面目な顔をしたから

リビングに向かい合って座った



A「…あのね、さと兄」

O「おう」

A「俺ね、…潤と、ちゃんと…付き合おうと思うんだ」

O「…そっか」

それが雅紀の結論なんだな…

きっと考えて、考えて

やっと出した答えなんだな


O「ちゃんと好きなのか?」

A「うん」

O「…そっか」

A「……いいの?」

O「何が」

A「その…、この家に俺たちみたいなのがいて…」

O「は?どういう意味だ?」

A「普通は…認められないじゃん。
兄弟で、男同士で、好きだなんて…。
居候の身なのにさ、俺たち…」

O「バカ」

急に何を改まって言い出すかと思ったら…

そんな事かよ


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