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夢。 〜 O×S×A×N×M 〜

第5章 にのあい story

★雅紀Side★



俺に覆いかぶさるニノの首に手を回して
強く抱きしめた


「今だけ…」


そう、今だけ。
次は、ない。
最初で最後…


「いいの?今だけで、」


「…今だけがいい」




“たった一度だけ
ニノが俺を慰めてくれた
いつもの気まぐれで”


それでいい
それでいいんだよ
そこから先へは進めない
進まない

積み上げてきた二人の長い月日を
崩したくなかった


今日のことだっていつか
『そんな事もあったね』
って笑って言えるくらいでいい
いや
『そんなことあったっけ?』
って忘れてしまうくらいの方がいい




「まーくん」

ニノの柔らかな唇が
俺の首筋を這った


「…っあ、カズ…」


「まー…ここにいるよ…」




「んっ…あっ、やっ…」

辞めないで
もっと。










嘘でもいいから
『愛してる』と言って。

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