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アスタリスク【ARS.O】

第2章 深夜のバイト【アキ】

朝、目が覚めると掛け布団の上に毛布が掛けられていた。

「オジサン、帰ったのか…。」

私は起き上がると、ラジオのスイッチを入れた。

流れてきたのは、マライア・キャリー。

12月に入って、ラジオもクリスマスムード一色だ。

「お腹すいた…。」

昨日、最後の食料であるあんパンを半分オジサンにあげてしまった。

本当は、あの半分は今日食べるつもりだった。

明日の給料日まで、なんとか我慢しなくては。

ヤカンに水を入れて、コンロにかける。

マグカップには、インスタントコーヒーと山盛り2杯の砂糖を入れた。

お湯が沸くまでコタツに入る。

オジサン、電気入れっぱなしじゃん。

私はすぐにコタツの電気を切った。

コタツの余熱で体を暖める。

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