テキストサイズ

アスタリスク【ARS.O】

第15章 アスタリスク【智】

住宅街の一角の公民館。

翔ちゃんが公民館の和室のドアを開けると、中学生たちが振り返る。

「翔先生、また来てくれたの!」

子供たちがキャーキャー言った。

「今日は、他の先生も連れてきたよ。」

廊下にいる俺を招き入れた。

「大野先生だよ。」

子供たちは、更にキャーキャー騒ぎだした。


その騒ぎの後ろの方から、アキが顔を出した。

アキはちょっと驚いた顔をしたけど、すぐにニコッと笑った。

俺も黙って手を上げた。

アキは、俺と個人的な知り合いであることを子供たちに知られないようにしていたようだ。

また気を使わせた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ