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アスタリスク【ARS.O】

第2章 深夜のバイト【アキ】

そうこうしているうちに休憩時間が終わった。

伝票を手に、黙々とピッキングをしていく。

ここの倉庫は24時間稼働している。

深夜は時給がいいし、内勤だから変な客に絡まれることもない。

バイトはいろいろやったけど、ここが一番安全に働ける。

ただ、シフトを調整されているので、社会保険に入れてもらえない。

正社員の仕事も探したが、大学を中退している私はなかなか雇ってもらえなくて。

生命保険の営業は正社員だったけど、顧客の男性の家を訪問した時襲われそうになって怖くなって辞めた。

それからは、ずっとこの倉庫で働いている。

朝6時、今日の仕事が終わった。

明け始めた空に、白い月が浮かんでいた。

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