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アスタリスク【ARS.O】

第4章 会いに行く

コンビニを出て、歩き出した。

アキのマンションの前に着いた。

「寄ってく?」

「いや…。」

俺は断った。

「アキ、もう知らない男を泊めたりすんなよ。怖い奴だったらどうすんだよ…。」

俺が言ったとたん、アキは吹き出した。

「のこのこ付いてきたアンタがそれ言うの?」

アキは涙を流しながら爆笑している。

「な、何だよ!いけないかぁ!」

俺はムキになって反論した。

「ハハ…、大丈夫。うちに泊めたのはオジサンだけだよ。これからも、知らない男泊めたりしないよ。」

「そうか…、よかった。」

「あと、捨て猫とぼろ雑巾も拾って帰らないよ。」

「俺は捨て猫じゃねぇし!」

俺が叫ぶとアキはますます爆笑した。

「また飯行こうぜ。俺の給料入ったらさ…。」

「せいぜい頑張って働きなよ。もうクビになんないようにね。」

アキは、涙を拭きながら言った。

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