テキストサイズ

アスタリスク【ARS.O】

第5章 幸せな食卓

「リーダー、マイケルのDVD届いたんだけど。」

仕事終わり、潤が声をかけてきた。

「貸して。」

俺は即答した。

前から、潤はマイケルのまだ持ってない輸入盤のDVDを注文すると言っていた。

「先に友達に貸す約束してるから、リーダーにはまだ貸せないよ。」

「じゃ、言うなよ。」

俺はふてくされた。

「これからリーダーん家で見ようよ。友達に会うのはあさってだから。」

「俺ん家はやだ。」

潤は、大きなため息をついた。

「じゃ、俺の家おいでよ。」

俺は潤の車に乗って、潤の家に向かった。

途中、潤はスーパーに寄って晩飯の材料を買った。

潤は手なれた手つきで野菜やら何やらをカゴに放り込んだ。

「潤はこんな庶民的なスーパーで買い物すんだな。」

「ここはよく来るよ。野菜と魚が新鮮なんだ。」

レジに並ぶと、財布からカードを取り出した。

それはクレジットカードではなく、ポイントカードだった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ