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アスタリスク【ARS.O】

第7章 障子に目あり

来月、相葉ちゃんの実家の中華料理屋でメンバー揃って食事会をする。

なるべく年に一回は、相葉ちゃんちの店に行くことにしている。

そういえば、元旦にアキと食事に行ったのも中華料理だったな。

俺も煙草をポケットに突っ込んで喫煙所に向かう。

翔ちゃんが煙草を手にして喫煙所の椅子に座っていた。

「翔ちゃん…。」

俺は翔ちゃんの隣に座った。

ケースから煙草を一本抜き取ると、翔ちゃんがライターを出して火を点けてくれた。

「智くん、僕、また智くんがつらい顔するの見たくないよ…。」

去年の秋の、彼女とのこと。

翔ちゃんは一番俺のこと心配してくれた。

俺が迷惑かけたのに、一言も俺を責めなかった。

「翔ちゃん、ありがと…。」

俺は翔ちゃんの太ももに手を置いた。

翔ちゃんは、ちょっと赤くなってそっぽを向いた。

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