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アスタリスク【ARS.O】

第9章 チャイニーズレストランへ【アキ】

約束の日、あのコンビニで待っていた。

そこに、この住宅街には似つかわしくない大きな外国車が入って来た。

黒いSUV車。

窓にはスモークのシートが貼られている。

いかついその車のリアウィンドーが開くと、中の男が手招きした。

「アキ、乗れよ!」

小声で叫んだのはオジサンだった。

私が駆け寄ると、オジサンは中から車のドアを開けた。

私はすばやく乗り込むとドアを閉めた。

オジサンは眉を下げて、情けなそうな顔をして私を見た。

「今日は来てくれてありがと…。」

私、あんなにキツいこと言ったのに、オジサンは全然怒っている風ではなかった。

「潤にストール返しに来ただけよ。」

私はオジサンをにらみつけた。

「アノー、ワタシもいるんデスけどネ!」

運転席の男が振り返った。

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