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☆ラリマーの扉☆

第10章 心汚き者

「クラスメートを汚らわしい、ウザいなんてよっぽど心が汚れていますねぇ…
残念でしゅ………」


黒い雷と、白い雷をみうの頭に落とす。

「やだぁ!ああ…」

「心のお清めです。どうぞお受け取りなさい……」

問答無用でやられる、攻撃…

「ああ……お清めなんてまだ早い!」

「……ふふ」

ビリ、ビリと雷を受ける。

みうはその痛さにだんだん酔ってくる。

痛さをほしがるようになっていた。

当たっては嬉しそうにしている。

「おや、酔ってきましたか」

「ふぁ…何この…んん」

「……いいのですよ、その雷に酔ってください。あなたの愚かさが…治りますから」

おろ……かさ
そんなの知らないってば……

くっ……そぉ……

雷の攻撃を受け続けるみう。


(ゆるして…クラスメートを馬鹿にしただけでこんな…くそ…) 

ふざ…けるな…

くぅ……っそぉ……

も…わかんな……い


みうは雷を体に貯めたまま、倒れた。
何も分からずに。

────…


「どうでしゅか?これであなたの
お清めはおしまい。見下すばかりの心に制裁を─────…!」


せい……さい…

わかんない…よ、そんな…こと…

なんで…理由になんないっ……

そんなの─────…

「ハハハハハ……お助けハムスターのつもりでしたが、悪事を働いてしまいました…ヒークックッ…」


ああ────…賢者の道を外してしまいました。

愚者の道へと……

はっはっは…


心の汚い者には雷鳴の制裁を

賢いものには祝福を

それが私、愚者の務め。

『心汚き者』          終

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