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☆ラリマーの扉☆

第15章 狂愛王子と捕らわれしハニー2

「……?」

疑問を持つようにうかがえる王子。

私はその間、王子に飛びかかって
キスをする。

深く口づけ、舌を絡めて
甘い甘い極上のキスをする──…

「はぁぁん、ハニー…ハニーぃ…」

甘くとろけるようなキスは
心得ている。

疑問を浮かべていた王子は
キスに酔っていて。

このとろけるようなキスは
狂ったように愛してくれたお礼。

愛した後は
殺さなくてはならない──…

「ありがとう、王子様」

「ハニーぃ…」
顔真っ赤な王子、かわいいな。

少しほほえましい。

「ありがとう、さようなら」

王子に向けて
刃物を見せつける

「……なっ、ハニー…!?」
驚く顔が素敵に感じる。

「ふふっ」
悪魔な笑みを浮かべ……

王子を刺した──…

血に染まりしタキシード
絡み合う愛と涙と血──…

「くうっ…ハニー…愛…おしい
 ハニーが…くっ……なんで?」

私は
悪魔のように微笑んだ

そして私も
返り血で白いブラウスとカメオが

紅く絡み合った……

ありがとう、王子様…
大好きだよ

創世世界はこれで幕を閉じるであろう…

現世でも会おうね、王子。

さりなは血だらけの体で
王子の部屋を出た──…

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