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☆ラリマーの扉☆

第20章 捨てられし王女は~再会~

かなしさを持ちながら、迎えた夜。

「アンディルス様…今どこにいるのでしょう」

召使いのおばあさんが言った。

「わかりません……」

「クレディリス嬢が待っているのにな…
もう…」

アンディルス、私を探しているなら

私も貴方を探したい…

会えたらまた肌を重ね合いたい。

「おばあさん…私、アンディルスを探してもいいですか?」

「いやぁ…だめだよ。女の子だろう?
ここで待っとき」

…止められた。

「会いたい…」

「…プリンスはここに来るから」

「…いえ。私はもう、会いたくてたまらないの…」

……どうか止めないで

死んじゃっても会いたい。

「…わかった。望むなら止めない」

「ありがとうございます」

アンディルスにどうか会えるならば

「よく準備をして行くんだね」

「はい…!」

「私は祈ってる、アンディルスに会えることを………」

身を尽くす、会えるならば。

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