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☆ラリマーの扉☆

第20章 捨てられし王女は~再会~

……なんだか勇気をくれた。

クレディリスは、お屋敷を出て、空気を吸いにいった。

「はぁ────…」

澄み渡った空気が気持ちいい。

真昼といった所かな。

その時、私の肩に小鳥がのった。

小さな手紙をくわえている。

「あら手紙?」

くわえている手紙を取って読んでみる。

────クレディリスへ

愛おしき王女、元気ですか?

私は今、貴女を探しているところだ。

王の座はなくてもいい、ただ────…

クレディリスを愛したい。

再会した時は抱きしめさせておくれ。

───────アンディルスより

小さな手紙に、愛が伝わった。

離れているのに、夢で会ったり、手紙が来たりで────…

消えてしまった愛は
よみがえろうとしている─────…?


ねぇアンディルス、愛してくれるの?

私はもう、愛なんてないと思った

むしろ諦めていた。

叶わないって。


────…もう一度信じていいの。

アンディルス…………

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