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☆ラリマーの扉☆

第23章 流星と金星飴

1時間目の理科は

もう何が何か分からなくてチンプンカンプンだった。

休むばかりじゃ、苦労するね……

「よく分かんなかったよ……」

「そりゃそうだよ、あんなに長く休んでたんだからさ」

「もう何もかもがチンプンカンプンだね」

そう

そう。

そりゃそうだわ。

あたりまえ。

「チンプンカンプンだよお~」

廊下で私は嘆いていた。
ふはぁ……

「神咲さん……」

「はい?」

誰だ………?
うんっ……?

後ろを向くと

星塚さんだった…。

「僕が勉強を教えてあげましょうか?」

…?

突然なんだ?

「はて?」

「勉強、教えてあげますよ」

……勉強……教えてくれる……か
確か星塚さんはイケメン男子生徒だったな。

「ま、間に合ってます」

お断りの意味でうそをついた。
本当は何も手をつけていないんだけどね…

「その様子では間に合っていないご様子」

「…ひょっ、ひょえ?ま、間に合ってますぅ」

チンプンカンプン×混乱!

てかもう!星塚!しつこい!

「間に合ってるって言ってるでしょ
じゃあ…」

去ろうとした時……


手首をつかまれた。 

「間に合っているかどうかを確かめるために、君をテストさせてください」

おまけに耳元で囁いてくるし…こいつは

「いや、いらないです。しないでちょ」

しかも何なのこの展開。
困惑するわ、手首つかまれるわ、しつこいわ…

「ちょっと、星塚~しつこいよ
リンネ困ってんじゃん!」

友よ……!
ありがとう…!

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