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プリンス×プリンセス

第80章 決別

だったら、さっきの迷いは何だったのだろう?

僕が部屋を訪ねた時から――もしかしたら、その前からずっと…

「もう、お伝えなのですか?ティアナ様や、ディオチェスター様は…」

「知ってる。昨日、伝えた」

「そうですか…」

昨日、ルークスさんと出掛けた先で、何かがあったんだろうか?

そうじゃなかったら、こんな急に事が動くだろうか?

「テリオス様、あの…」

「あ!そろそろ朝食じゃないか?」

昨日のお出かけ先を聞くつもりだった。

だけど、明るい口調で話を遮られて、それを聞くことが出来なかった。

「あ…そうですね。そろそろ向かわないと」

時計で時刻を確認して言う。

あまりにも遅いと、後でルークスさんから小言を言われるから急がないと!

「テリオス様、お支度を」

「ん。着替えてくる」

そう言って奥の部屋へテリオス様は入っていった。

その合間に装飾品を準備する。

これもあと数日なのか…

頭に浮かんだ悲しみを、頭を振って払った。


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