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プリンス×プリンセス

第80章 決別

「分かった」

困ったような…でも嬉しそうにテリオス様が笑う。

「カムリ、今までありがとう」

手を差し出され、まじまじとテリオス様を見つめる。

え?

これは、握手をしよう…とか?

そういう事ですか?

そこで、改めて実感する。

本当にお別れなんだ。

にっこり微笑んで、テリオス様の手を握る。

「お元気で。たまにはフェールロコノへ遊びに来てください」

「うん、そうだな」

テリオス様はあくまでもにこやかだ。

だから僕も明るく振る舞うことにする。

手を離して、へへっと笑う。

すると、シルフィが通りかかった。

「あ、シルフィ!ちょっといい?」

テリオス様から呼び止められて、シルフィは緊張したような表情をした。

「はい、いかがなさいましたか?」

「少し…話があるんだ。出来れば姉上も一緒に」

「かしこまりました」

シルフィはお手本のような礼をした。

「じゃあ行こう。カムリ、じゃあな」

「はい、テリオス様」

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