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プリンス×プリンセス

第80章 決別

「テリオス様…?」

だからか?

シルフィと離れるから、テリオス様はあんなにも気落ちされていたのか?

うわーーーっ!

考えれば考えるほど、ピースが上手くはまっていく。

ここ数日のもやもやが晴れていき…

スッキリする処か、新たなる悩みの種に気付いてしまった。

さっきの2人の雰囲気。

別れを惜しんで泣くほど、好きなのに。

柱の陰からあちらを覗くと、いつの間にか2人の姿が消えていた。

階段で移動したか。

立ち上がり、首を振ってため息をこぼす。

やっぱり…相手が王子様だと、どうしようもないのかなぁ…。

シルフィを思うと、可哀想でため息しか出てこない。

これから…何かで力になってやりたい。

心のなかで小さな決意を固めた。

そして…帰路に着く。

その途中、見送らないと言っていたテリオス様が、空港で手を振っていた。

飛行機の中でそれを見て、ティアナ様が涙を流し…

ティアナ様の肩へ、ディオチェスター様が腕を回した。

飛行機が飛び立つ。

僕は…真っ直ぐ前を向いて座るシルフィが気になって仕方なかった。


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