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プリンス×プリンセス

第82章 改めて誓う

仕方のないヤツだ。

そう言いたげにディオが苦笑いを浮かべていた。

「認めるって…」

「ティアナが自分に必要だ、と」

それを聞き、祭壇に凭れると、ハッと短く息をつく。

「そんなもん、分かりきった話なのに」

ジュークが姿を消したのは、姉上を守るためだろ?

大切だ

傍にいて欲しい

そう想うのは、当たり前じゃないか。

ちらっとディオを見ると、俺を見て眉を上げた。

慌てて顔を伏せると、大きく安堵の溜め息をついた。

「でも…そうか。良かった」

これで姉上への心配は無くなった。

姉上の幸せを願って、自然と頬が笑みの形をとる…と

「そうなると、だ」

ディオが祭壇に手をついて、俺の顔を覗き込んだ。

「1ヶ月の猶予も消滅だな」

消滅?

ディオの話の意味が掴めなくて、眉を寄せていると

「お前はずっと俺の横にいることになるぞ?」

は!?

何言ってんだ?

ポカンとディオを見て……

やっと、全部が繋がった気がした。

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