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プリンス×プリンセス

第82章 改めて誓う

姉上がジュークと共にいるなら。

姉上はもう、フェールロコノに戻ってこないって事で…

「だから…やり直し、なのか?」

震えそうになる声を抑えて質問する。

姉上じゃなくて、俺と…

「やり直す必要はない」

きっぱりと言い切られて、驚いたまま何度も瞬きを繰り返した。

だったら…今までのこの流れは何なんだよっ!!

心の中の期待を打ち砕かれて、異常なほど恥ずかしくて――

ディオから顔を背けた。

なのに

頬に触れるディオの手に、顔の向きを戻されてしまった。

「あの日、この場所にいたのはお前だからな」

ニヤリと笑われて――

結婚式の事を思い出してしまう。

額に誓いのキスをされて、戸惑う俺をからかって笑う…

あの時と同じ表情だ。

「だ…あれは、姉上の代役で…!!」

俺がしたかった訳じゃない。

そんな言い訳もディオには通じない。

「そんな事は関係ない。神に愛を誓ったのはお前だ」

「そんな事…」

「神の前で嘘をつくなと言っただろう?」

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