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プリンス×プリンセス

第83章 星空とレモネード

とりあえずと連れて来られたのは、古びた外観の喫茶店だった。

内装も外観と差がない感じ。

店内もお客の数がまばらで、あまり繁盛しているようには見えないお店だった。

「落ち着いて話がしたいので」

ジュークの要望で、奥まった場所の席を選ぶ。

「あなたがここに来て…ルーミー…あ、ルー…テシアちゃんは?」

「ユーノスとグレイス嬢がいてくれています」

「じゃあ、お店は」

「今日は休業で」

私のせいで休ませてしまったのが申し訳なくて、謝罪を口にする。

「心配をかけて…ごめんなさい」

「構いません」

ジュークの態度は堅くて、次に何て声をかければいいのか迷う。

そのうちに、オーダーした飲み物が運ばれてきた。

運ばれてきた紅茶は…ただ苦いだけだった。

「あなたのお茶の方が美味しい」

「ありがとうございます」

それ以上飲む気になれなくて、ソーサーに器を戻す。

するとジュークが堅い声で訊いた。

「ここに残った理由を教えてもらえますか?」

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