テキストサイズ

プリンス×プリンセス

第83章 星空とレモネード

「あっ!」

無理矢理、力ずくに腕を引っ張られた。

「そんな計画、許す訳がないでしょう!?」

「ちょ…待って!ジューク!」

私の制止も聞かず、腕を取ったままホテルから連れ出されて…

そして――

その日から、ジュークの家で過ごしている。

あの日、ジュークと共に戻った私を見て、ユーノスくんは目を丸くして…

その隣で、グレイス王女は笑みを浮かべていた。

喜びではない、諦めの笑みを――

それから、ルーミー…ルーテシアは。

私を見て、硬直した。

髪を切ったから?

眼鏡をかけているから?

写真で見る姿と違うからなのか、この前の対応とは明らかに違っていた。

「こんにちわ、ルーちゃん」

話しかけても、びくっと体を震わせて、ユーノスくんかジュークの後ろに隠れてしまう。

「ルーちゃん、あんまり人見知りしないのにどうしたんだろ?」

ユーノスくんの何気ない言葉が胸に刺さった。

私…嫌われているのかしら…?

ストーリーメニュー

TOPTOPへ