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プリンス×プリンセス

第17章 妻の役割

湯浴みを終えると、バスローブ姿のまま髪を乾かされ、分からないくらいうっすらと化粧を施された。

普段ならお風呂上がりには基礎化粧しかしないのに。

これも、ディオの為…なのよね。

「緊張されているのですか?」

いつもより口数が少ないせいかしら?

シルフィが優しい口調で声をかけてきた。

「そう…ね。そうなのかしら」

自分でもこれが緊張なのか分からないんだけど。

するとシルフィは微笑んで

「大丈夫ですよ。ディオチェスター様にお任せすれば問題ありませんから」

「そう…ね」

知識としては知っているけど、男性経験など無い。

ディオに任せるしかないのよ。

けれど、気にかかっているのは…アレよね。

結婚前に病院で体を調べてもらった時。

子供を宿す事の出来る体だと言われた。

やっぱり、一国の王子の妻の成すべき事は、子供を産むことで…

その為には必要な事。

それは間違いないはず。

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