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自分の部屋に戻り、扉に凭れて息をついた。

結婚した以上、妻の役割は子を成すこと。

それはよく分かっている。

国民も、この城の中の人達も皆それを望んでいる。

それは、きっとジュークもそうで…

考えると、胸が苦しくなる。

ディオのことは嫌いではない。

彼が伴侶だなんて、私には勿体ないほどの話で…

昨日だって、抱かれる事に嫌悪感など湧かなかった。

それなのに…

「どうして…？」

ディオとそういう行為をしたと、ジュークが知っている事が、たまらなく嫌で仕方ない。

知らないはずが無い。

だって、夫婦なら当たり前の事なのだから。

だけど、ジュークにそういう目で見られるのも…その上、体を労られたりしたら…

胸が痛い。

胸元を掴み、深く息をつく。

こんなのはおかしい。

それはよく分かっているのに…

自分に芽生えたこの気持ちを、どうにも言葉で表すことが出来なくて。

押さえ込むように、固く目を閉じた。