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プリンス×プリンセス

第3章 執事の来訪

今この部屋には、国王と兄上、姉上と俺の四人が集まっている。

そんな中で話されたのは、今日ジュークが来た理由。

婚姻前に、姉上にフェールロコノに住まいを移し、プリンセスレッスンを受けろと言うんだ。

「そんなレッスン受けなくたって、姉上はプリンセスだろ!?」

「我が国とフェールロコノは文化も習慣も違う。結婚前に身に付けるべき教養を学べとの事だ」

兄上の、その言い方にイライラする。

「だから、何でそんな上から口調なんだよ!!」

まるで何の教育も受けていないと言われているようで、無性に腹が立つ。

「テリオス、大丈夫よ」

姉上がふっと笑うと、兄上を見た。

「私、行ってもいい…むしろ、行った方がいいと思います」

「姉上!?」

姉上の答えに、俺は納得出来なかった。

「ティアナ、良いのか?」

「はい。その様に」

きっぱりと、笑顔を浮かべて答える姉上を、俺は複雑な思いで見ていた。

「それならば…テリオス、お前に頼みがある」

国王の依頼に、俺は目を丸くした。

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