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プリンス×プリンセス

第24章 お前だったのか

あまりにも上から目線で言われて、ムカついて仕方なかったけど…

アイツにとっての『王子らしさ』って、そういう事なのか?

自然と眉間の皺が深くなっていく。

「ですから、本当にディオチェスター様がそう仰ったのなら」

カムリは俺の様子に気付かないまま、にこりと微笑むと

「それはきっと、どんな事をしてもテリオス様なら許してくださると思っていら」

「ふざけんな」

「え」

話を遮られて、カムリはキョトンとした顔で俺を見る。

しまった!

「あ、ごめん。カムリに言ったんじゃないんだ」

慌てて言い訳を口にするけど…

俺なら許す?

悪ふざけでも、していい事と駄目な事の判別くらいつくだろ!?

あんなの…

脳裏に甦った記憶を、奥歯を噛み締めて封印する。

険しい顔付きの俺を前に、カムリはおどおどして頭を下げた。

「申し訳ありません!!」

「いいって。カムリのせいじゃない」

なんとか笑みを浮かべてカムリに話しかける。

全部、アイツのせいだ。

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