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プリンス×プリンセス

第24章 お前だったのか

やっぱりディオの悪口は見過ごせないのか?

アイツが雇い主だから?

些細な事なのに、何でこんなに苛立つんだろう?

「あれ?疑ってる?」

小首を傾げてカムリを見れば、慌てて否定してきた。

「いえ!そうではなくて…」

目を見開いて、困った顔で視線をさ迷わせると

「僕が思うに…ですが」

唇を舐めて濡らし、声を潜めて話してきた。

「ディオチェスター様は、本心から馬鹿にしている人を相手にはしません」

……ん?

意味を図りかねて、顔をしかめて首を傾げると

「あのお方は、他人にあまり興味を持たれない方だと思います」

まぁ…確かに。

「城の者とも、一線を画している…とでも言うんでしょうか?誰にでも同じ態度で接して下さいますが、誰にも心の内を見せようとはなさいません」

そういえば、あの時も。

『従者と親睦を図るのはよいが、馴れ合うのは良しとしない』

そして、もっと王子らしく振る舞えって言われたんだ。

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