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プリンス×プリンセス

第27章 4回目

会場に向かう車の中で、ディオが足を組んで俺を見ながら

「これで4回目か」

面白がるような口調に、どうしても馬鹿にされてる気がしてならない。

「あまり違和感がないな。見慣れたせいか?」

ジロジロと見てるんじゃねぇよ!!

「シルフィの腕だろ。褒めてやれよ」

不機嫌をあらわに言うと、ディオは短く笑った。

「成程な」

そう呟くと、俺に向かって手を伸ばしてきた。

「なっ…何だよ!?」

思わず身をすくませると

「イヤリングが落ちそうになっているぞ」

そう言われて、急いで両耳を押さえた。

確かに右耳のイヤリングが少し外れかけている。

「あ…悪い」

条件反射、ってヤツか?

車の中だし、何もされる訳がないのに…

びくつき過ぎだろ!?

イヤリングを直してため息をつくと、ディオが小さな声で話した。

「お前がいて助かった」

へ!?

突然の感謝の言葉に、驚いてディオを見つめたけど、ディオはそれ以上何も語らなかった…。


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