
プリンス×プリンセス
第5章 薔薇が好きだから
俺は姉上の部屋を出ると、その足でディオチェスター王子の執務室へ向かった。
部屋の扉をノックすると、中からジュークの声がする。
「何用です?」
「テリオスだ。ディオチェスター王子に話がある」
「テリオス様。ただいま王子は…」
「構わぬ。入れ」
ジュークの声にかぶって、ディオチェスター王子の声が聞こえた。
…にしても、『入れ』だと。
何様だってんだよ!!
ジュークが開けた扉をくぐり、ディオチェスター王子の前に立った。
「ディオチェスター王子、お願いがあります」
書類を見ていた王子が、ちらっと俺を見た。
「俺にこの城でも、薔薇を育てさせて下さい!」
俺の申し出に、ディオチェスター王子は目を細めた。
「何故だ?花なら幾らでも手に入れるぞ。わざわざ育てることもあるまい」
そうだろうな。アンタならそう言うと思ってたさ。
「お金を出せばいつでも買えるとお考えの方には分からないかもしれません」
淡々と告げると、ディオチェスター王子の眉がピクッと動いた。
部屋の扉をノックすると、中からジュークの声がする。
「何用です?」
「テリオスだ。ディオチェスター王子に話がある」
「テリオス様。ただいま王子は…」
「構わぬ。入れ」
ジュークの声にかぶって、ディオチェスター王子の声が聞こえた。
…にしても、『入れ』だと。
何様だってんだよ!!
ジュークが開けた扉をくぐり、ディオチェスター王子の前に立った。
「ディオチェスター王子、お願いがあります」
書類を見ていた王子が、ちらっと俺を見た。
「俺にこの城でも、薔薇を育てさせて下さい!」
俺の申し出に、ディオチェスター王子は目を細めた。
「何故だ?花なら幾らでも手に入れるぞ。わざわざ育てることもあるまい」
そうだろうな。アンタならそう言うと思ってたさ。
「お金を出せばいつでも買えるとお考えの方には分からないかもしれません」
淡々と告げると、ディオチェスター王子の眉がピクッと動いた。
