テキストサイズ

プリンス×プリンセス

第33章 騙された‼

ティアナは突然の質問に戸惑いを浮かべている。

するとジュークが詰問した。

「それがどうかしたのですか?」

ジュークの声に、カムリはピシッと背筋を伸ばすと

「いえ!ただ、明日、そちらの王女様のお誕生日で…それで…ご招待されたそうで…」

「テリオスが?」

しどろもどろに答えるカムリに、ティアナは口元に手を当てて思案した。

「何故かしら。お兄様なら分かるけれど…」

そんなティアナに、ディオチェスターが事も無げに言う。

「最近になって親交が深まったのかもな」

「そうかしら。そんな話は聞いていないけれど…」

首を傾げたままジュークに視線を投げると、ジュークは目を細めた。

そしてカムリに向き直ると

「カムリ。知っている情報はそこまでですか?」

諭すような、促すような言葉に、カムリは固唾を呑み込んだ。

「あくまでも…噂ですが」

3人の目線が自分に集中しているのを感じて、カムリの緊張も昂っていった。

「その姫は…テリオス様のご結婚相手だそうです」

そう告げた時の表情は三者三様で…

テリオス様、すみません!!

カムリの心の中には、謝罪の言葉しか浮かばなかった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ