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プリンス×プリンセス

第33章 騙された‼

その夜、執務室にて

カムリが敬礼してディオチェスターへ報告していた。

「ご報告致します。テリオス様を無事送り届けました」

「ご苦労だった」

「運転疲れたでしょう?お疲れ様でした」

執務室にはディオチェスターとジューク、そしてティアナがいた。

淡々と受け答えをするディオチェスターとは真逆で

「お兄様の用事は何だったのかしら?」

ティアナはカムリを探るようにじっと見つめた。

「ね、カムリ。あなた聞いてない?」

小首を傾げるティアナに、カムリは言葉を詰まらせた。

話した方がいいんだろうか?

あやふやな情報で惑わせてはいけない…とは思う。

けれど、別れ際のテリオスの口調と表情を思い返すと…

「あの…サーバル国とは、親交がおありなのでしょうか?」

「サーバル国?」

きょとんと聞き返すティアナに、カムリは内心微笑んだ。

ああ…テリオス様と同じ反応だ。

「まあ…国交はあるけれど、そこまで親しいとは…」

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