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プリンス×プリンセス

第39章 気持ちが悪い

「さあ、話してもらいましょうか」

アリオンを床に組み伏せて、腕を捻り上げたまま、ジュークは問いただした。

「ディオチェスター様に何をするつもりでした?」

ジュークが腕に力をかける。

かなりの苦痛だろうに、アリオンは呻くこともなく、ただじっと一点を見続けていた。

「では、あの盗聴器は?」

ジュークの質問も、聞こえているはずなのに無関心な姿勢を崩さないでいる。

「何も話さないならば、このまま警護の者へ引き渡します」

今なら穏便に済ませられるかもしれない。

そんな期待を与える言葉…なのに。

アリオンは悩む素振りさえ見せない。

「…仕方ありませんね」

話す気のない相手に、ジュークはため息をついた。

アリオンを押さえていない方の手で携帯電話を取り出す。

すると

「駄目!!」

弾かれたような大きな声に、ジュークの動きが止まった。

「シエンタ様!?」

その声に驚いてシエンタを見る。

「アリオン、もういいわ」

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