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シエンタはにたりと笑った。

「ねぇ、どうやって取り入ったの？」

顔は笑みを浮かべているのに。

その口調は、とてもじゃないけど穏やかとは言えないもので…

「大人しそうなふりして、どんな手で気に入られたのよ!?」

「その為に…盗聴器を…？」

「そうよ。普通に聞いたって教えてくれないでしょ？」

あっさりと認めるシエンタに、姉上は顔を歪めた。

「貴女の裏の顔を暴いてやりたくて」

悲しげな表情の姉上に、シエンタは手を伸ばす。

「テリオスと仲良くなれば」

頬を軽く撫でられて、姉上はびくりと肩を揺らした。

「簡単にフェールロコノに出入り出来るようになると思ったのよ？」

怯える姉上に、シエンタはクスッと笑みを溢した。

だから…か？

俺の事を気に入ったと言ったり。

フェールロコノでの話を聞いてきたりしたのも。

「全ては、姉上を陥れる為…？」

その為に、俺を利用してた…って？

俺の声に反応したシエンタが、姉上から手を離して俺の方を向いて言った。