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プリンス×プリンセス

第39章 気持ちが悪い

「こんな時にお礼!?」

シエンタの表情が怪訝なものから嫌悪感の漂うものに変わる。

「それとも嫌味?」

「そうじゃないよ」

「だったらどうして!?」

どうして?

色々言いたいことはある。

だけど…

「シエンタと会っていて、楽しかった」

時々わがままで、何を考えているのか分からない時もあったけど。

シエンタとしては、計画のために仕方なかったんだとしても。

「出会えて良かったって思ってるよ」

「馬鹿じゃないの!?」

俺の言葉を聞いて、シエンタは怒りで顔を赤く染めた。

「そういう所がイラつくって言っているのよ!!」

眉を寄せて俺を睨み付けると、

「貴方なんて大嫌い!!」

そう言い残して、シエンタは部屋を出ていった。

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