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プリンス×プリンセス

第40章 俺の意思

「やめろ…よ…っ」

ディオの肩を押し返すけど、全く効果なくて。

お前…っ!!馬鹿力過ぎるだろ!?

シャツを開かれ、鎖骨を唇で辿られ…

「ん…、ぅ……んっ!!くぅ…っ」

ぞくぞくとした劣情が声になりそうで、手の甲を口に押し付けて耐えていた。

その時。

廊下をパタパタと走る音が近付いてきた。

慌ててディオを押し退け、服を直す。

すると、ドアがノックされて、緊迫した口調で呼び掛けられた。

「ディオチェスター様!!こちらですか!?」

その声は…シルフィ…?

「入れ」

「失礼します」

ドアを開けると共に頭を深く下げたのは、やっぱりシルフィだった。

シルフィは顔を上げ、ディオに話しかけようとして…俺の存在に気付き、目を丸くした。

「…あ、テリオス様?まだお帰りではなかったのですね」

シエンタと一緒に帰ったと思われていたんだろうか?

ま、普通ならそうだよな。

愛想笑いを浮かべた俺に、シルフィは相好を崩すと

「居てくださって良かった…っ」

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