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プリンス×プリンセス

第40章 俺の意思

ディオの指が頬に触れて、びくりと後退りする。

って言っても、テーブルの上だから逃げるほどの距離はとれなくて。

そのまま首へ降りた手が、ワイシャツの襟の合わせ目に触れる。

「ちょ…待て!!」

ディオの腕を掴み、動きを止める。

「こんな所で…何する気だよ!?」

「わざわざ聞きたいのか?」

その声で、俺の予想が当たっていたと確信した。

こんな…今まで皆と語らっていた場所で?

いくらなんでもそれはないだろ!?

焦る俺を、ディオは鼻先で笑うと

「どこならいい?俺の部屋か?」

そう言いながらも、俺のネクタイに指をかけて緩ませた。

「そういう意味じゃなくて…っ!!」

何もかもが早急すぎるだろ!!

好きだって自覚したのはついさっきなのに。

余韻とか、気持ちの置き場とか…そういうの、全部奪い取られた気分だ。

なのに…

「んぁっ!」

開けられた首もとに唇を当てられ、吸われて…

その部分がチリチリと熱くて…苦しい程に胸が高鳴ってしまう。

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