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プリンス×プリンセス

第41章 裏工作

姉上が妊娠した。

そのニュースは瞬く間に拡がっていった。



その後、フェールロコノに残りたいと言った俺に、兄上は妙に同情的だった。

「まぁ、そうだな。お前もその方がいいだろうし、ティアナも安心するだろう」

素直すぎる兄上も気持ちが悪いんだけど。

シエンタとの事もあるから…か?

それだけ兄上も、シエンタを紹介したのを負い目に思っているんだろうか?

兄上のせいじゃないんだけどさ。

悪いのは…結局、誰だったんだろう?

まぁ…もう済んだことだ。

兄上には少しばかり申し訳なさを感じるけど、その気持ちをありがたく受け取っておいた。

そして。

俺は今、フェールロコノにいる。

廊下を進んでいると、花瓶の花を調整しているメイドを見かけた。

「お早うございます、テリオス様」

「うん、おはよ。いつも綺麗に飾ってくれてありがとう」

メイドは頬を緩ませると、ぴょこんと頭を下げた。

「お目汚しにならなければ良いのですが」

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