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プリンス×プリンセス

第6章 婚約発表

姉上の呼吸が早くなり、体ががくがくと震えだした。

俺の背後では、ジュークが部下に指示をして男を取り押さえている。

…ったく。遅いんだよ!!

「姉上、大丈夫だから」

背中がズキズキするけど。

姉上を安心させるために、ポンポンと姉上の背を叩くと、にっこり笑ってみせる。

「本当に…?」

「うん。姉上に嘘なんかつかない」

涙を浮かべた瞳で俺を見つめ、安心したように頬が緩んだ…と思ったら。

俺の腕の中で、姉上がふらついて…

その姿を見たゲストから悲鳴が上がる。

気を失った姉上を支えると、ジュークが慌ててやって来た。

「ティアナ様!!」

「姉上は無事だ。休ませてやってくれ」

俺達の様子を確認して、ひとつ息を吐き出すと

「かしこまりました。ルークス、ティアナ様を」

「はいっ!!」

名を呼ばれた黒髪の部下が姉上を抱き上げて運び、シルフィがその後を追いかけていった。

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